続・清水周一が語る!

食べ物のこと、旅行のこと、スポーツのことなど、好き気ままに語っていきます。

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塩加減とは?

自分でカツオだしをとってみるとよくわかります。塩加減の難しさと大切さ。「塩加減が出来れば一人前の料理人」なんて言われますが、本当に奥が深いのです。

カツオだしを作り、塩を本当に少しずつ加えていきます。最初は味がない感じがします。で、少しずつ足していくと、ある一点で、突然、ものすごく美味しくなります。塩がダシの内にひそむ味を外へ引き出すのです。これがその「点」。で、これを過ぎると、今度は塩からくなります。塩とダシの相乗効果、1+1が3になる点です。それ以前、それ以後は、2にしかなりません。

塩おにぎりでも顕著にわかります。最初は味のない米、でもある一点で、米の持つ本来の旨みが見事に引き出されます。米の甘みと塩のニガリが調和し、異次元の世界へ突入します。究極のウマさです。で、その点を過ぎると、単に塩からいおにぎりになります。

その他の料理でも、もちろん同じです。しかし、残念なことに最近のレストランでは、9割、塩が過多で、この究極の味を味わえません。料理人で理解していない人もいますが、逆にこの味では、塩からい料理に慣れ化学調味料で舌がマヒしているお客さんが満足しないのでしょう。「味がないぞ!」なんてね。で、文句を言われる前に塩を多めに入れる。で、ますます、お客さんが味音痴になる...

人気のラーメン屋、インスタントラーメンもいいですが、たまには自分で薄味料理を作ってみることも、とても大切です。