
いつもの…というほどではないにせよ、時々行っていた寿司屋が近年イマイチなので去年新規開拓して以来、すっかり気に入ってしまった沼津の寿司屋があります。観光客でごった返す市場の寿司屋街から1本入ったところにあり、ひっそりとしている雰囲気が素敵です。早い時間でお客さんが他にいなかったので、今回はゆっくりと大将と話すことができました。
お任せ10貫のセットを完食し、追加で単品注文したのは写真のコハダ。正確にはコハダになる前の新子(シンコ)というものです。上品な酢といい、絶妙な塩加減といい、センスいい造り方といい、やはり大将が並外れた寿司職人であることを再確認できるものでした。
世間話で周りの店の話を聞いていると…なんと!私が以前行っていた店の大将は昨年亡くなったそうです。数年前から具合が悪いのを知っていたので、「XXさんはお元気になられたのですかね?」と尋ねたところ、「いや。昨年亡くなりました。」という返事でした。
ショックです…。年に数回行く程度だったのに私のことをよく覚えていてくれ、毎回必ず声をかけてくださっていました。頑固職人っぽい人なのにもかかわらず、とてもユーモアがあり、気遣いがある人でした。その方が寿司を握る姿は芸術ともいえる美しいものでした。恐らくまだ70半ばくらいだったと思います。残念です。
で、そのお店は別の店に買収されて味が変わってしまい、その常連がこちらの店に沢山ながれてくるようになったそうです。私も知らずして、その1人になってしまいました。
私は年に数回程度しか行かないよそ者ですが、内輪話を聞かせてもらいながら食べる寿司は、また違った意味での味がありました。