続・清水周一が語る!

食べ物のこと、旅行のこと、スポーツのことなど、好き気ままに語っていきます。

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ホテルニューグランドのフレンチ

以前に応募したクレジットカードのディナー会に見事当選!と、通知が来て喜んでいたのも束の間、コロナの影響でディナー会が中止になり、その代わりとしてディナー招待チケットが送られてきました。カタログギフト式になっていて、好きなレストランを選べる仕組みです。

何十軒も選択肢がある中で、私がずっと行きたかった横浜ホテルニューグランドのフランス料理を発見し、迷わず選びました。そして招待券の期限が迫ってきたため、先日行ってきました。

私がまだ学生だった頃、まだミシュランも食べログもない頃に読んだ誰か偉い人のコラムで、その人が勝手に決めた日本の三大フランス料理店の1つだったのです。なぜかハッキリと覚えています。それ以来ずっと行きたいと思っていたのが、やっと実現したわけです。

前菜は生ハムサラダ。料理名を見た時に、「家でも作れるのに」と思いましたが、なんのなんの。これだけ豊富な種類の野菜が入って、それぞれに下味がついているなんて家じゃ不可能です。

スープはビシソワーズ。定番といえども、とても丁寧に作られています。

魚はイサキのポアレ...だったかな。長崎産と言っていた気がします。パリっとした外皮といい、絶妙な塩加減といい、完璧すぎるくらいの料理です。よほど腕がいい料理人なのでしょう。シンプルですが、これだけのことが出来るのは都内でも数少ないはずです。

国産牛のステーキ。これもフランス料理店としてはあまりにも平凡すぎると思いきや、やはり肉の質といい焼き方といいソースといい、これ以上ないくらいに完璧です。

そしてデザート。ピーチだったかな?この一皿だけは、なぜか今風にインスタ映えする綺麗な盛付けでした。

ディナーが無料券だったので、ワインはちょっと上等なものをチョイスしました。フィリップシャルロパンのジュヴレシャンベルタン2015年です。

全体的に創作的とか斬新とか、インスタ映えとか、そんな料理ではなく、あまりにも古典的で定番すぎるくらいのものばかりでした。しかし、どれも他店ではあり得ないくらい超・高レベルに仕上がっていました。自称「三ツ星レストランで修業した」とかいう若手先鋭シェフの創作フレンチとか、インスタ映え狙いの流行フレンチとはまったく対極にあると言えます。恐らく今の時代にこの料理は評価されにくいでしょう。

しかし私にとっては忘れらないくらい、素晴らしいディナーでした。
30年以上前に読んだ「日本の三大」は正解だったと思います。